紅俺ん路みかんジュースの秘密 搾汁編
2.こだわりの搾汁
(1)ジュース用みかんの選別
 一般的なみかんジュースは、とにかく何でもどんなみかんでもジュースにしてしまうので、ハッキリ言ってあまり美味しくありません。
上門園ではなんでもかんでもジュースにするのではなく、食べても美味しいものだけを選別しています。

 原材料の品質にもこだわっているのです。
(右の写真はジュース用みかんの選別の様子です)
ジュース用みかんの選別の様子


(2)こだわりの搾汁(パルパー方式)
 上門園では『パルパー方式』という搾汁方法を採用しました。
効率ではなく、素材の良さをそのままジュースにしたかったからです。
  パルパー方式
(紅俺ん路ジュース)
インライン方式
(一般的なジュース)
搾り方の概要  まず、外皮を丁寧にむいてから、中の果肉だけをしぼる方法です。  外皮ごとみじん切り状態にして、その後果汁だけを遠心分離します。一般的には殆どこの方法がとられます。
搾汁の効率  インライン方式に比べると悪いです。  搾汁の効率はいいです。
ジュースの品質  皮の苦味や酸味、油分が入りません。
よって、濃厚なのに飲んだ後変な味の残らない、いわゆる“後味スッキリ”のジュースになります。
 手搾りのように素材そのものの風味となるので、素材がよければ他は何も必要ありません。
 皮の苦味や酸、油分も一緒に入ります。収穫後に防腐剤やワックスを使っているとそれもジュースの中に入ってしまう恐れもあります。
 素材の風味が変ってしまうので香料などで風味を整える場合もあります。


パルパー方式による搾汁の様子を取材に行ってきましたので報告します。
おばちゃん達による、みかんの皮むき。

・ジュース用みかんには大小いろんな大きさがあるので、いったいどうやって皮をむくのかと思っていたら、なんと!左の写真のようにおばちゃん達10人がラインの両側に並び、手で皮をむいているではありませんか!!

・どんなに機械化が進んでもやはり人間の手以上のものはないようです。



外皮をきれいにむかれたミカンたち。

・外皮をきれいにむかれたミカンたち。

・おばちゃん達のおかげで『紅俺ん路みかんジュース』には皮の苦味や酸、油分が入りません。だから濃厚なのに飲んだ後変な味の残らない、いわゆる“後味スッキリ”のジュースになるのです。



搾汁機械、その名は『パルパー』。

・その後ミカンたちは『パルパー』と呼ばれる搾汁機械によりジュースになります。

・中の機械の仕組みも説明してもらったのですが、ここは企業秘密ということで・・・
 (本当は聞いても良く分かりませんでした。すみません。)



機械から出てきた、中の袋カス。

・昨年見学した時には気が付かなかったのですが、なんと中の袋の余分なカスまで取り除いていました。
こうなると本当に手搾りに近い味になりますね。
(左の写真はパルパーで搾汁後、機械から出てきた中の袋カス。)



 以上がパルパー方式による搾汁の様子です。今回取材させてもらったのは、和歌山県にあるこだわりのジュース工場です。創立も昭和11年と歴史があり、その長年のノウハウと実績をたよりにわざわざ四国からもミカンをジュースにするため持って来るそうです。お忙しい中案内していただいたのは工場長の宇井さんでした。色々と無理を言いまして何とか写真を取らせていただきました。ありがとうございました。

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